「下半身リズム運動」で脳からストレスを消せる?かも
この記事は「脳からストレスを消す技術」の書評です。
以前に「エチカの鏡」というタモリさんが司会をしていた番組で取り上げられて話題になった本です。ブックオフで見つけて定価の約半額で購入。なかなかのヒット本でした。書評も兼ねて、内容と感想をご紹介します。
脳からストレスを消す技術
前半部分では、脳科学に基づき、ストレスが発生する原因と過程を丁寧に解説されています。
後半はそれらを踏まえた上で…
- ストレスとどう向き合うべきか?* ストレスをどう解消すべきか?
について、実践的な内容が書かれています。脳に関する記載の部分では、ストレスと深く関わりのある「前頭前野」について詳細が説明されていて、この部分は非常に参考になりました。
前頭前野とは、名前の通り脳の前の方にある部分のことで、脳の中で、人間の感情を司っているのはこの前頭前野なんです。
人間らしさを形成する前頭前野は、さらにその中で、共感脳・学習脳・仕事脳の3つの部分に分ける事ができます。そして、それぞれの脳ではどこかで聞いた事があるような以下の脳内物質を分泌しています。
- 共感脳 = セロトニン
- 学習脳 = ドーパミン
- 仕事脳 = ノルアドレナリン
セロトニンという言葉を、はじめて聞いた人も多いかもしれません。
ドーパミンとかアドレナリンは日常生活でも何回か聞いたことありますよね。どちらも緊張したり興奮したりすると分泌される成分で、適度な分泌によって、学習効率や集中力が向上します。しかし、ドーパミンやアドレナリンは必要以上に分泌されすぎるのはNG。長い時間、緊張状態が継続してこれらの成分が分泌されすぎると、身体に悪影響が出るそうです。
一方で、セロトニンは前頭前野内で「指揮者」のような役割をしていて、このセロトニンが分泌されすぎても身体に悪影響にはなりません。セロトニンは緊張状態に関係無く分泌される成分で、むしろ、分泌され続ける方が望ましいと言えます。
セロトニンがしっかりと分泌されていると、その他のドーパミンやノルアドレナリンも、適切な分泌量がコントロールできるようになります。このセロトニンコントロールテクニックを身につける事が、脳からストレスを「消す」ために非常に有効な手段と言うわけです。
定常的なセロトニンの分泌量を増やす方法として、本書では以下が挙げられていました。
- リズム運動 … ウォーキング、呼吸法、坐禅など
- 太陽の陽 … 1日30分以上浴びる
- 感動の涙 … 共感脳が流す涙はセロトニンを分泌
人は身体でリズムを刻むと、脳内でセロトニンが分泌されやすくなるそうです。リズム運動の例としてウォーキングや呼吸法、坐禅などが紹介されています。なぜ坐禅?と思うかもしれませんが、坐禅は「深い呼吸法+瞑想」の組み合わせなので、呼吸によってリズムを刻んでいるのです。
本書には、詳細・具体的な方法はそこまで丁寧に記載されていませんが、何がベストな方法かは個々人に依存する部分が多いので、 リズム運動としてのセロトニントレーニングを日常にどう取り入れるか?については、本書を読んだ上で個々人が何かしら考える必要はあります。
読んでみて、太陽の陽を浴びる事の重要性は改めて実感しました。たしかに、どんよりした雨の日よりも、晴れている日の方が、人の心まで晴れている事が多い。脳科学に基づいた、しっかりとした理由があったんですね。
あとは感動の涙。驚いたのは、涙の種類によって反応している脳の部分が違うという事です。つまり同じ涙でも、悔し涙とか、悲しい時に流す涙とか、種類によって、流れてくる涙の源泉(=脳)が違うという事。その中でも、共感脳が流す「感動の涙」はストレスを消す効果が期待できます。泣ける映画を週末に観る事で、ストレス発散ができるという事ですね。ちなみに「感動の涙」は、「笑い」よりもストレス発散効果が高いそうです。
とはいえ、毎日泣いているわけにもいかないので、笑いと涙、どっちも使いながらストレスと向き合っていくのがベストな選択ですね。
ほぼ同じ内容ですが、ブクログレビューも書いてます。
リズム運動のために下半身運動マシンを取り入れる
で、ここからはリズム運動を日常にどう取り入れようかという話。デスクに座ってパソコンとにらめっこ…デスクワークだと、どうしても運動不足になりがちです。いまのところ太りやすい体質ではないのですが、最近は学生時代と比べるとお腹周りの脂肪が気になり出していて、日々の生活にリズム運動を取り入れる事を真剣に検討しています。
お腹だけポコッと出てしまう理由は、内蔵周りの筋肉の衰えにあります。お腹の下にある内蔵周りの筋肉が緩んできて、内蔵が下の方に下がって、結果、出っ張ってしまうというわけです。この内蔵周りの筋肉を鍛えるのに、下半身用ダイエットマシンが効果的です。レッグマジック、レッグクイーンなどいろいろな製品が出ていますが、リズム運動の一環になるのでは?という期待もあって、気になっています。「鍛えにくい筋肉を鍛える」という点では、買う価値のあるマシンだと思います。比較的お手頃な価格の「レッグクイーン」の購入を検討しています。
(レッグクイーンの販売停止に伴い、リンクを外しました)
追記です。(2016年5月)
後日購入したレッグクイーンは、2ヶ月程度使用した後、結局使わなくなってクローゼット行きとなりました。商品としては悪くなかったですが、ずっと続けたい!と思うほど、効果は体感できませんでした。「続ける」ためには、自分に合っているかどうか吟味し、綿密に設計しないと難しいことを振り返って痛感しています。